世界の妖しいカメラと マイクロフォーサーズの物語

1.金色に輝く偽ライカの巻          2009.12.02

まずは妖しのカメラの第1弾。金色に輝く1台の偽ライカ。ライカのデザインをまねしたコピーライカではない。正真正銘?の偽ライカだ。しかも金色に輝いて悪びれるところがない。堂々として貫禄十分なのだ。
金色の偽ライカ
なんとも見事な偽物ぶり。ボディーにはLeicaのロゴタイプに加えて、Ernst Leitz Wetzlarと刻印され、さらにはレンズにもLeitz Elmarと表記する徹底ぶり。どこからみても本物のライカと見まごうばかりと云いたいところだが、そこはそれ、その出自の怪しさは隠しようがなく、一目で偽物と見破られる妖しの雰囲気を発散している。

ヤフオクで落札した。シャッターは切れるし、レンズも曇りは無さそうだが、ヘリコイドはガタつくし、フィルムもまともに入らない。ロシアのゾルキーかFEDを改造したのだろうか。なんとも雑な造りのカメラだ。

最近のフィルムを昔のライカに装填するにはコツがいる。下の写真のようにフィルムの先端を、かなり長く切り欠く必要がある。昔のフィルムはみんなそうなっていたのだが、いつ頃から切り欠きが短くなったのだろうか。これに気づかずにフィルムを1本おシャカにしてしまった。
現代の35mmフィルム ライカに入れるにはかなり切り欠く

さあ、フィルムは入った。試し撮りは、豪徳寺の紅葉を狙おう。レンジファインダーでの撮影は久しぶりだ。撮影後は近所のDPショップでCDに焼いてもらう。これは簡単で便利。ただし黙っていると200万画素ぐらいで焼いてしまうから、高解像度を指定すること。100円高くとられるが、フィルムを1本現像して800万画素でCDに焼いて1,200円ほどである。

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フィルムはFUJIのSuperia PREMIUM400、現像とCDは45Digital Conびni西船橋店。
F9.0 1/500 iso400
高圧鉄塔
荒れが目立つがスキャンの問題なのかな。
F5.6 1/50 iso400
豪徳寺の招き猫
こちらは良く撮れている。
F5.6 1/50 iso400
観音像
距離計も合っているようだ。
F5.6 1/100 iso400
水子地蔵

F5.6 1/250 iso400
山門と紅葉
F5.6 1/500 iso400
五重塔と紅葉
シャッターが1/500までしかないので、ISO400のフィルムを使うとかなり絞らないと白飛びしてしまう。露出もマニュアルなので昔を思い出しながら撮ったが、やはり明るすぎて飛ばしてしまった。慣れが必要だな。

美しきゴールドライカ(オリンピック記念モデル)
国際オークションeBayで非常に美しいゴールドライカを見つけた。1936年のベルリンオリンピック記念モデルの模造品である。上の偽ライカに比べると、格段に上等な作りだ。飾り物としては十分に鑑賞に堪える。ただ、残念ながらフィルム装填室の寸法が狂っていて、パトローネが入らない。見て楽しむ人形のようなものだ。

それにしてもロシア人というのは、ユーモアたっぷりの楽しい民族だ。こんなまがい物を、外観だけは実に丁寧に作り込みながら、肝心の写真が撮れないモノを堂々と売り出すのだから。それを承知で買ってくる私も、かなりおかしい人種だが。


ルミックスGF1にゴールドエルマーを付けて
金色の偽エルマー 妖しい雰囲気のGF1
さあ、ここからが物狂いのなせるわざ。オシャレで小粋なルミックスGF1に、このド派手な金色エルマーをつけたら、とたんに妖しげな魔女に変身。なんとも面妖な雰囲気を醸し出す。

小田急の中で、大きなカメラを持ったおばさまから、
「そのカメラ、なんというカメラですか。すてきですね。」
と声を掛けられた。悪くない気分だった。

(クリックすると大きくなります。)
F3.5 1/1600 iso100
高圧鉄塔
F5.6 1/1600 iso400
世田谷線
F5.6 1/50 iso400
観音像
F5.6 1/80 iso400
水子地蔵
F5.6 1/100 iso400
招き猫
F5.6 1/400 iso400
山門と紅葉
F5.6 1/160 iso200
ぶらんこ
F5.6 1/200 iso200
サッカー
F3.5 1/200 iso100
バラ
F3.5 1/800 iso100
バラ

この偽の金色ライカは、ロシアのゾルキーを改造したモノらしい。そうだするとこの金色エルマーは、インダスター50mmF3.5だろうか。エルマーの形をしたテッサーだ。造りは雑だが光学系はなかなかのモノだ。高圧鉄塔とバラ2題は解放だが、十分にシャープである。

ヘリコイドがたがたの雑な造りの偽エルマー。それでも、ちゃんと写るから楽しい。偽ライカの方は久しぶりのレンジファインダーで、2重像合致式が慣れるまで難しかった。若い時は平気だったのに、明るく大きいファインダーに目が慣れってしまって、古色蒼然たるレンジファインダーはきついなあ。フィルムを巻き上げないとシャッターが切れないのも、久しぶりに新鮮であった。

妖しきカメラとマイクロフォーサーズの物語
1.金色の偽ライカ 2.本物より高価なコピーライカ 3.ダビデの星とプラクチカ
4.世界最小の一眼レフ(1) 5.潜望鏡で覗くライカ 6.裏窓を覗く左利き一眼レフ
7.世界最小の一眼レフ(2) 8.哀しきコンタックス 9.不合理なドイツカメラ
10.共産党革命記念ライカ 11.孤児院で作られたライカ 12.不当に安いキャノン

ルミックスGF1を5倍楽しむ法 オールドレンズを楽しむ 35mmカメラの世界史 クラシックカメラの物語

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