クラシックカメラの話題集

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フィルムスキャナーの話題

さて、撮影済みのフィルムは、現像しなければならない。昔は現像してくれるDP屋さんが、至る所にあったのだが、最近ではめっきり少なくなってしまった。それでも、カメラ量販店やインターネットのサイトで、現像を引き受けてくる。頼めばデジタル化してCDに焼いてくれる。この時、高解像度を指定すれば、A4ぐらいにプリントするのには十分な解像度で焼いてくれる。現像してCDに焼いて、1200円ぐらいが相場だ。

なぜ、CDに「焼く」というのだろう。昔から写真用語で、紙に印画することを「焼き付け」と言っていた。引伸機の光に当てて印画するから、なんとなく「焼く」を連想したのだろうか。デジタルになっても、「焼く」という言葉が残ったのは面白い。

閑話休題。現像と同時にCD化を頼めば面倒が無くて良いのだが、やはり自分でやってみたくなる。現像はさすがに敷居が高いが、プリントはデジタル時代だから、誰でも出来そうだ。問題は現像されたフィルムから、どうしてデジタル情報を取り出すかである。これを担当するのがスキャナーだ。普通の書類や書籍をスキャンするフラットベッドスキャナーは、かなり普及している。しかし、フィルムをスキャンするフィルムスキャナーは、数年前まではかなりあったのだが、最近はすっかり姿を消してしまった。カメラ雑誌にも、記事や広告がほとんど出ない。

フィルムがスキャン出来る主な現行機種(2010.07.22現在)
商品名
最高解像度
店頭価格
CABIN CFS-02
3600dpi

14,000円
Plustek OpticFilm7400
7200dpi

34,800円
CanoScan9000F
9600dpi
25,900円
Colorio GT-X820
6400dpi
29,900円

フィルムをスキャン出来るスキャナーは、フィルム専用のものと、書類と兼用のものとがある。上の写真の左2機が専用機、右の2機が兼用機である。私は迷ったが、最新機種であるキャノンの9000Fを手に入れた。解像度はどのくらいあればいいのだろうか。下の表は35mm判のカラーネガをスキャンして、プリントする場合の必要解像度と、データ容量、スキャン速度の関係である。機種はCanoScan9000Fの場合だ。

出力サイズ 解像度 データ容量 スキャン速度
出力
解像度
スキャン
解像度
24bit 48bit 24bit 48bit
800×600 150dpi 1.37MB 24sec
L判 300dpi 1200dpi 4.51MB 9.02MB 25sec 25sec
2L 300dpi 1800dpi 9.02MB 18.04MB 58sec 60sec
A4 300dpi 2400dpi 24.88MB 49.76MB 90sec 110sec
A3 300dpi 3600dpi 49.76MB 99.53MB 110sec 113sec

PCの画面に表示したり、WEBに投稿したりするには、800×600pixel程度で良いから、解像度は150dpiでスキャンすれば十分だ。L判にプリントする目的なら、1200dpiが必要だが、それ以上の解像度でスキャンしても、あまり意味がない。逆にメモリー容量が大きくなって、あまり良いことはない。スキャンする時間も長くなる。

私は2L判が多いし、たまにA3に大伸ばしするくらいだから、理屈では3600dpiあれば十分ということになる。それでも、つい9600dpiのキャノンに目がいってしまう。まあ、トリミングすることを考えれば、スキャナーの最高解像度が高いに越したことはないし、こうして並べてみるとキャノンのコストパフォーマンスは高い。

カラーネガの場合、24bitでスキャンするか、48bitでスキャンするか。24bitは1677万色でスキャンするということだ。普通はこれで十分ではないか。48bitはフルカラーと呼ばれ、プロ級の作品を目指すならともかく、通常では必要ない。スキャン速度はあまり差がないが、ファイルサイズは2倍になるし、普通のJPGでは保存出来ない。

フィルムのゴミをとるゴミ傷除去をONにすると、スキャン速度が大幅に落ち、3倍ぐらいの時間がかかる。それに、何となく解像感も甘くなるような気がする。フィルムはブロアーなどでゴミを落としておき、除去機能は出来るだけOFFにした方が良いようだ。うーん、結構しんどいなあ。近所のDPショップでCDに焼いてもらう方が、手軽で良かったかなあ。

(クリックすると大きくなります。)
CanoScan 9000F 4800dpi DPショップで焼いたCD
キャノスキャン9000Fと、町のDP屋で焼いてもらったCDとを比べてみた。キャノンの方が解像度は上なのだけれど、見た目の解像感はかなり甘い。それにキャノスキャンの方はゴミが盛大に写る。現像したてのフィルムでこうだから、古いネガだとあとからゴミを取るのは大変。といって事前にゴミ除去機能を働かせると、時間はかかるし、さらに解像感が甘くなる。

アサヒカメラの2010年9月号に、フィルムスキャナーの検証記事が載った。それによると、「フラットベッドスキャナーはスペック上の解像度が上回ろうとも、シャープネスという点ではフィルム専用スキャナーに及ばない」とある。ちょっとショックだ。

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