クラシックカメラの話題集

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露出の話題

デジタル時代ではシャッターさえ押せば、ピントも露出も適正な写真が撮れる。実に便利だ。私が写真を始めた頃は、自分でシャッター速度と絞りを決めなければならなかった。

そのためにカメラ雑誌には、下のような露出表が毎月付いてきた。裏面にははイーストマンSS級、は富士パンクロ級とある。現在の表現で言うと、超はISO100、普はISO50であろうか。表の左側は被写体で、例えばB:明るい山を10時から2時に撮るなら、超で1/500、普で1/250で撮るということになる。下にあるように絞りはF9の場合だ。

A:海景 B:明るい山 C:薄暗い渓谷 D:展開された風景 E:普通街路 F:動物近写 G:海辺の人物H:窓際人物 I:屋外人物
この表は快晴の場合で、曇天の時は2倍にするようにと説明がある。  (アサヒカメラ昭和11年7月号より)

多少懐に余裕が出来ると、露出計を使った。それも電気式ではない。下のような計算尺式であった。晴天か曇天か雨天か、冬か春か夏か、屋内か屋外か木陰かなどを合わせて、適正な絞りとシャッターを決めるというモノで、簡便ながらよく考えられていた。

関式サロン露出計

次に電気露出計が出てきた。セレンや硫化カドミューム(CdS)、シリコンフォトダイオードなどを使い、光の量を電気信号に変える仕組みで、現在はカメラに組み込まれて目にすることはないが、かっては単体で存在した。下の写真がそれで、セレン式は電池が不要だが暗いところは苦手、CdS式は電池が要るが暗いところでも計れる。ヤフオクで2個720円で落札した。はたして実用になるかどうか。

左:CdS露出計  右:セレン露出計

今の世のデジタルカメラは、CCDやCMOSといったイメージセンサーに、露出計の役割も果たさせている。便利な世の中になったものだ。これを使わない手はない。一緒に持ち歩くコンパクトデジカメを、露出計代わりにしてしまえばいい。絞りを固定してシャッタースピードを確認すれば、立派な露出計になる。実際、上のセコニック製セレン露出計と、FUJIのファインピックスとで測り比べてみた。明るいところでは、ほとんど差はなかった。ただ、室内などではセレン露出計はほとんど役に立たないから、コンデジ露出計の威力はすごい。

デジカメ露出計 F8で1/60 ISO100


銀塩フィルムとデジタルでの露出比較

銀塩フィルムとデジタルでは、露出の考え方が違う。デジタルでは露出の修正はいとも簡単に出来るが、銀塩フィルムはそうはいかない。従って、銀塩フィルムの方が露光許容度(ラチチュード)が大きいようだ。実際に試してみた。

銀塩:ContaxUa + Sonnar50mm
FujiColor100
絞りF8.0 デジタル:Lumix G1 + 14−45
1/250
1/500
1/1250

露出計による適正露出は1/500なのだが、銀塩は1目盛り以上アンダー(絞りを絞るか、シャッターを早くする)にした方が、良い結果になるようだ。こうして比較すると、デジタルのラチチュードの狭さがよくわかる。従ってデジタルカメラは、露出補正のステップが、もっと小刻みになる。銀塩カメラの方はこれ以上小刻みにはならないので、銀塩フィルムはラチチュードを広くとっているのだろう。私の経験では、銀塩フィルムは1目盛りか2目盛りぐらいアンダーにした方が、空の青さはきれいに出るようだ。

カラーネガしか実験していないので、リバーサルやモノクロの場合は、違う結果になるのかもしれない。

クラシックカメラの物語



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